構造変更検査とは簡単に説明すると、登録を受けてる自動車において車体の大きさやエンジンなど車検証の記載内容から変更になる改造をしたときに受けなければいけない検査のことです。
また、構造変更を行うとその時点で残りの車検がリセットされるというのが注意点のひとつです。
そのため構造変更を行う時は車検(継続検査)と同じタイミングで行うことをおすすめします。
さらに、構造変更をするとその後の税金なども大きく変わるため、維持費が安くなるケースもあります。
今回の場合も自動車税や重量税が大幅に下がることとなりました。
そのことについてもこのページの最後にご説明します。
お客様のご要望で2列目3列目シート取外す事となりました。
昨今のキャンプブームや様々な使用目的で後席を取外して使用しているミニバンもよく見受けられますね。
しかし、このままの状態では車検証の記載内容と相違するため車検は受からないですし、万が一事故を起こした場合保険が適応にならない場合もあります。
今回の座席取外しに伴う変更点
○乗車定員変更(8人→2人)
○用途変更(乗用→貨物)
○車体の形状(ステーションワゴン→バン)
○ナンバー変更(3ナンバー→1ナンバー)
後席を取り外すことにより乗車定員が減少し、人間の乗る面積や重量よりも物品を乗せる面積や重量の方が大きくなります。
そうするとその車の使用目的としては「乗用」ではなく「貨物」が主となり、車体の形状も「バン」へと変更になるということです。
さらに、それらの変更に伴いナンバープレートも新しいものに変更となります。
座席を外して構造変更の検査を受ければそれで終了!
というわけではありません…
改造を行った車がその後安全性に問題ないか厳しい基準をクリアしなければいけなく、それを達成するための整備を行うのが課題のひとつです。
ちなみに今回は座席を外して軸重が軽くなったことと電動パーキングであることでブレーキの制動力が満たないという問題が発生しました。
さらに整備だけでなく、公的・法的な手続きのため数々の書類の準備も必要となります。
これらの事前準備を入念に行った上での構造変更検査となります。
河北自動車は指定整備工場なので自社で車検を完結できますが、構造変更検査については陸運支局へ持込となります。
無事に審査が完了して構造変更を承認されました。
車検証もご覧の通り各所変更となりました。
1ナンバー貨物になったため、重量税が9,900円に減額になりました。自動車税についても同様に安くなります。
しかし1ナンバーだと今後車検は毎年受ける必要が発生します。
それでも減税がかなり大きいのでトータルで見ると維持費は1ナンバーにした方が安くなるのです。
今回のケース(1ナンバー乗用から3ナンバー貨物へ)においてのメリット・デメリットを簡単にまとめてみます。
1ナンバー乗用から3ナンバー貨物の場合
メリット
・トータルで車の維持費は安くなる
(自動車税、重量税が大幅に抑えれらる)
・荷室を広く活用できるようになる
デメリット
・車検期間が2年から1年になる
・任意保険料が多少上がる
・高速料金が高くなる(ETCも再セットアップ必要)
このように車の維持費を安くする目的で構造変更をする方も中にはいらっしゃいますが、一番重要なのは車検を通らない(法的に問題あり又は危険な)使い方をしてないかというところです。
車検が通らない改造でも安全性を立証し、それを認めてもらうのが構造変更検査なのです。
最後に、貨物車輌として「最大積載量450kg」を認定されたので、車体後方へしっかり積載ステッカーを貼付しまた。
ちなみに、この最大積載量が500kgを超えると座席と荷室の間に間仕切りや保護棒の設置義務が発生するというギリギリのラインでもありました。
超えなくてよかった…(心の声)
今回は定員変更による1ナンバー乗用から3ナンバー貨物への構造変更でしたが、貨物から乗用への変更やブレーキやエンジンの機構変更に伴う構造変更などでは進め方や書類等、検査に向けての準備諸々変わってきます。
構造変更に限らず、お車のことに関する申請や相談など何でも承っております。
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